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クマの気持ち。

 GWの最後に南会津町高杖原でツキノワグマの被害が報告された。高杖原はやまゆきかわゆきの所在地であり、現地は車で5分、歩いては30分の距離。何も驚くような事ではないが、その被害が人的被害であり、けが人が出た事にある。移住して15年になるが、旧舘岩村から今日まで、クマの人的被害が発生した記憶がなかったが、今回が初めてだろう。しかし、詳細が分かってくると猟友会の身勝手な行動にも起因しており、そこに絡んでくる自治体もおかしい。記事は地元紙第1位の福島民報。

 地元紙第2位の福島民友によると「同署によると、男性は有害駆除のため猟友会の複数の仲間と共に山林に入った。同日午後3時ごろ、前方からクマ1頭に襲われたとみられる。クマの体長などは不明。襲われた当時、男性は仲間と離れ1人だったという。地元の山岳救助関係者によると、冬眠から目覚めたクマが渓流釣りなどで訪れた釣り客らに被害を及ぼさないよう、男性を含む猟友会のメンバーが同日朝から山林で警戒活動を行っていた。猟友会はクマを発見したため、猟銃で発砲したが致命傷にはならず、興奮したクマに男性が襲われたという。負傷した男性は猟友会のメンバーに麓まで運ばれ、県警ヘリで福島市の病院に搬送された。」

 疑問点はあり過ぎるほどあるが、まずは被害が出ていないにもかかわらず害獣駆除を行っていた事。クマを見つけて追い払うだけで十分だったのに、なぜ自治体から害獣駆除が出ていたのか。他人の生活圏とクマの生活圏の境界線引きが重要なのに、いらぬ刺激を人間側が与えてしまっている。

 次に2人組行動の基本を忘れ分かれていた事。クマは突然襲うはずはなく、危機を感じ守るべきものがあったからこそ本能的な行動に出たはず。慣れた猟友会ならば、ある程度の距離でクマを確認しているであろうし、だからこそ照準を合わせて銃の引き金を引いたのであろう。発見、イコール発砲となる事もおかしいし、打ちたくてうずうずしていた図が浮かんでしまう。軽井沢で発砲している映像は見た事がない。

 さらに発砲後、手負いクマとなり、結果正面から襲われたわけだが、愚かというしかない。手負いクマに正面からとは、クマの気持ちになればいたたまれない。人間の自業自得。これを教訓にしてほしい。

 最後に、本案件発生後、警察及び消防からは高杖原集落に一切の注意喚起や警告は届いていない。一大旅館地区であるのに恥ずかしい。住民保護はもちろん、何もない。うるさく消防や警察車両が2~3日行き来していて、もはや近所迷惑。さらには手負いクマと分かった以上、一層の安全確保が図られると思いきや、何もなし。あきれてものも言えない。ただし、当宿の性格上、手負いクマに関してはその後は確認しておかなければならない。自分たち住人の安全もあるが、山菜採り客釣りの客の完全、加えてクマ事故の風評被害は困る。連休中で忙しい時期であったのでニュース検索でとりあえずは調べてみた。「くまもりNews」さんに事故後取材が触れられいていた。リンクしておく。

 

はたして駆除されたクマは、当該のクマだったのだろうか。

子グマはいなかったのだろうか。

自分には涙がこぼれた。

本件はクマの人への被害としては、まったくもって認めない事とする。

悲劇だ。

クマの気持ち。_c0198267_08140746.jpg

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by yamayukikawayuki | 2017-05-22 08:14 | ■奥会津ライフ | Trackback | Comments(0)
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