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北海道釣行記2011、北の大地の自然。

 今回は色々な発見や出会いがあった研修になりました。自分自身の記憶の整理のためにも、書き出してみましょう。自然に息づく動植物がこんなに身近で、こんなに当たり前に暮らしている事実は、ワクワクします。




  1、釧路原野の川で、アカゲラを見た。
  2、オホーツクのあの川で、初めてオショロコマが釣れた。
  3、湖が最悪の状態になり、釣り人も釣果も大幅にダウン傾向になった。
  4、シカ避け柵はくぐるよりもまたいだ方が楽だ。
  5、キャンプ場で夜はフクロウの鳴き声で更けていく。
  6、なぜかキタキツネを多く目撃し、川辺ではネズミを何度か目撃した。
  7、川へ向かう途中で倒木で通行止めになった。
  8、エゾシカの雄はほとんど見かけなかった。
  9、小さいエゾリスを目撃した。

 生物に関することばかりですが、釣りだけに没頭しているわけじゃないので、周りを見るゆとりがあります。釣りの時は釣りをして、お昼ご飯の時は空気や空を見て、聞こえる物や目に見える物に興味を持って歩いています。いくつかお話ししましょう。
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 キャンプ場のすぐそばを流れる西別川の河畔林にある、フクロウの巣穴。地元では知られてしまい、その結果、鳥屋さんやカメラ好きが来るようになってしまった。自分達も最後にのぞきに行ったのですが、その行為が良くないのですね。このフクロウはエゾフクロウで、あまり知られていないですがシマフクロウよりも絶滅危惧にあります。夕方まだ明るい時間帯から「ホー、ホッホ」と鳴き、頻繁に良く聞こえるので、「まさかフクロウじゃないだろ」と話をしていましたが、エゾフクロウでした。前々から年によってはフクロウが鳴いていたのですが、今年ははっきりと声で確認できました。「ホー」は親鳥で、「ホッホ」は子供が親の鳴きまねをしているそうです。早い話が、子供の鳴きの練習です。キャンプ場の上空を飛翔し、エサ捕りに出掛け、子育てをしている。こんな国道が2本交差する交通量のある場所で、たくましく生きています。キャンプ場の周辺の林を伐採しない事が、小さいながらも棲息に適した環境が守られていたんですね。フクロウの鳴き声は耳にうるさく聞こえないので不思議です。

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 十勝に移動し札内川園地のキャンプ場にいた時、夕暮れ直後の17時過ぎに事件は発生しました。スーパーでお買い物の帰り道、時速75キロ位で道道走行中に、突如道路下の牧草地からエゾシカ出現。避けきれず、左前方部に激突! ルームミラーで道に倒れるエゾシカを確認。ブルーな気持ちで駆け寄ろうとしたら、道に被害者の姿無し。周囲を見渡すと牧草地にすっくと立つ立派な角を持った雄のエゾシカがこちらをにらみつけていました。まだ対向車もビュンビュンと走って来る時間です。ショックはショックですが、元気に立つ姿に安心しました。さすがエゾシカ。道内では多発するエゾシカ事故ですが、道民は「エゾシカにやられた」と表現します。どっちが被害者でどっちが加害者かは主観の違いですが、方や命で方や修理代、まれに病院直行。10月末には同じ中札内村で、ヒグマの出没を避けようとした車が道路下に転落し電柱激突死者1名。やはり被害者はドライバーなのかな? 自分の場合は雄シカが被害者のような気がしてなりません。20歳から北海道に来ていますが、接触事故は初めてでした。避ける事は多くありましたが、今回はハードヒットです。雄シカの受けの強さに感謝します。車体は緩く押され、前方ミラー破壊、アンテナぐんにゃり、女将は雄シカと目が合う。減速とハンドル切れた事が、お互いに幸いしたようです。

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 ヒグマの実写です。強烈に凍った朝、宿を取ろうと電波の通じる場所まで出てきて携帯ネット閲覧中、おじちゃんが寄ってきて「クマ見ていけ」と。自分を環境省の人間と思ったらしく近づいてきて、話をしたらヒグマの駆除の現場でした。「はい、そうですか」と返事し宿の予約に没頭していると、「パンッ」と銃声1発。事が済んで近寄ると、体長は1.6m超、これで雄小熊2才です。まだ子を探している親がいるはずだから注意しなくちゃね。色々と聞いていると、血抜きは肛門からするそうです。そして多くの部分を食べちゃうんだって。影に写した爪の長さは2cm位、手のひらは成人男性よりひと回り大きい。釣り人は「ヒグマでも小熊なら何とかなるかも」なんて思わない方が良いですね。ちなみに親熊は体長2~2.5m。札幌市内で出没していましたが、危機意識が自治体は薄いです。

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 最後にほのぼのネタで、うちの犬です。ボールで遊び過ぎて、顔からスライディング! 鼻の下を擦りむいてしまいました。何と情けない。舌を伸ばして良くペロペロしています。きっとヒリヒリしるんでしょう。毎日の運動でくびれが復活し、身体のキレは最高です。スリムになり、自分でも軽いんでしょうね。チビの時のように、お腹が減ると「クーンクーン、スピースピー」と甘える声を出すようになりました。車中では、「ハル、うるさい」と女将に怒られています。

 虹別でテント撤収にあたふたしていると、葉が落ちた樹木に当たり前のようにアカゲラが「コンコン、ツンツン」とエサ捕りです。こんな所でまた出会えるなんて、驚きでした。気付かなかった自分達はもったいない時間を過ごしていたのかも知れません。次々に発見があった今回の研修は、また新しい楽しみを教えてくれました。釣り、食、動物、季節、空気、人。自分達自身もその一部ですが、すべての物に感謝します。そして、すべてをそのまま受け入れる事も必要であると、教えてもらいました。帰って来る頃には、どこか寂しかった気持ちは充実していて、今を過ごしています。
by yamayukikawayuki | 2011-11-05 09:17 | 【北海道釣行記】 | Trackback | Comments(0)
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